フリーランス薬剤師という働き方に興味はあっても、実際にどんな1週間になるのかは想像しにくいものです。この記事では、働き方の型を3つに分けて、それぞれの1週間の流れをモデルケースで描きます。ご自身の生活に近いものを探しながら読んでみてください。
フリーランス薬剤師の1週間は「自分で組む」
勤務先が決めたシフトに入るのではなく、どの曜日に、どこで、どのくらい働くかを、案件ごとの契約で決めていくのがフリーランスの働き方です。そのため、1週間の形は人によって大きく変わります。
ここでは、組み方の違いが分かりやすい3つの型を取り上げます。どれが正解ということはなく、生活の事情やこれから積みたい経験に合わせて選ぶものです。
モデル1:週3日固定型——同じ薬局に、決まった曜日で入る
札幌市内に住み、小学生の子どもがいるAさん(架空)の1週間です。
- 月・水・金:札幌市内の同じ薬局で勤務
- 火・木:家庭の用事や学校行事、通院などにあてる日
- 土・日:休み
毎週同じ薬局に入るので、患者さんの顔ぶれやスタッフ、調剤システムに慣れやすく、生活のリズムも安定します。「働く日数は抑えたいけれど、落ち着いて仕事をしたい」という方に合いやすい型です。
気をつけたいのは、勤務先が1か所にまとまっている点です。契約の期間や更新の時期をあらかじめ確認し、次の予定を早めに考えておくと安心です。
モデル2:複数薬局型——曜日ごとに違う現場へ
病院と薬局の両方で勤務経験があるBさん(架空)の1週間です。
- 月・火:札幌市内の薬局で勤務
- 水:勤務を入れず、事務作業と勉強にあてる日
- 木:江別・北広島方面など、札幌近郊の薬局で勤務
- 金:在宅に力を入れている薬局で勤務
- 土・日:休み
薬局が変わると、処方の内容も、在庫の置き方も、使うシステムも、患者さんの年齢層も変わります。複数の現場を並行して経験できるのがこの型の特徴で、「いろいろな現場を見て、自分の得意分野を広げたい」という方に向いています。
一方で、薬局ごとのルールの違いを覚えておく必要があります。現場ごとのメモを作っておくこと、移動時間に余裕を持つことが欠かせません。とくに冬の北海道は雪道で移動に時間がかかるため、札幌市内でも近郊でも、冬を前提にした予定の組み方が大切です。
モデル3:繁忙期集中型——忙しい時期にまとめて働く
時期によって働く量を変えているCさん(架空)の場合、1週間の形は季節で変わります。
薬局が忙しい時期の1週間
- 月〜金:同じ薬局に続けて勤務(道内の地方の薬局に、短期で応援に入る週もある)
- 土:予備日・移動日
- 日:休み
落ち着いた時期の1週間
- 勤務は週に2日ほどに抑える
- 残りの日は、学び直しや家族との時間、休養にあてる
冬の流行期や長期休暇の前後など、薬局の人手が足りなくなりやすい時期に合わせて働くのがこの型です。「働く時期と休む時期のメリハリをつけたい」という方に合います。
ただし、働かない時期はそのぶん収入も減ります。1週間や1か月ではなく、1年を通した見通しを立てておくことが前提になります。地方での短期勤務を入れる場合は、移動や滞在の準備も必要です。
3つの型に共通する「勤務以外の時間」
どの型でも見落としやすいのが、薬局に立っていない時間の使い方です。フリーランスには、予定の調整、請求や帳簿などの事務、新しい薬や制度の勉強といった、勤務日以外の仕事があります。
1週間を組むときは、勤務日を先に埋めてしまうのではなく、「事務と勉強の時間」をあらかじめ確保しておくと、あとで慌てずに済みます。
自分に合う1週間を考える3つの問い
- 週に何日、どの曜日なら無理なく働けるか。家庭の予定や体力から、まず「働かない日」を決めると考えやすくなります。
- 慣れた1か所で働きたいか、複数の現場を経験したいか。安定を取るか、経験の幅を取るかで、型が変わります。
- どこまで通えるか。札幌市内を中心にするのか、近郊や道内の地方も含めるのかで、選べる案件の幅が変わります。
最初から形をきれいに決める必要はありません。3つの型を組み合わせたり、契約の区切りで見直したりしながら、少しずつ自分の形に近づけていけば十分です。
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